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着物御殿以前
我が家はもともとそんなに着物のあった家ではありません。
親戚の中には「私は洋服って着ないのよね」と言う方もいましたが、うちはせいぜい正月と子どもの入学卒業時に着る程度の、当時の一般的な家庭レベルだったと思います。
それが何故着物御殿みたいになってしまったかというと・・・ずばり「介護」!
いきさつ
母は嫁入り時点から義両親同居で(それは知っていたけど、嫁に行ったはずの義姉4人が毎日のように朝から夕方まで滞在して昼食を準備させられるのは想定外だったと言ってました)年月とともに義両親は弱っていき、最終的に義父は寝たきり、義母は認知症(痴呆)となり、当時の習いでその世話はすべて嫁である母のやることとなっていたのです。
特に義母の場合は痴呆に加えて徘徊と妄想による暴言もあり、母は随分と大変だったようです。いや、簡単に「大変」とまとめられてしまっては浮かばれないレベルだったでしょう、あれは。
介護状態がピークの頃私は進学と就職で家を出ていたのですが、帰省すると必ず、玄関に呉服屋さんの箱が積み上げられておりました。
そう、母のストレスはすべてお買い物にぶつけられたようです。
この介護が最大に大変な数年間で着物の量は飛躍的に増えました。
そして母が亡くなったときは我が家は着物御殿になっていたわけです。
現在に至る
そんな母の思いの丈が籠った着物は私が着て成仏させてやるしかあるまいと、なるべく着る機会を作るようにしています。
それにしても、しつけのついたままの着物が多すぎて、生きてる間に全部着られるのかが心配です。
改めて、考察
幸いにして今は介護保険もあるし、嫁一人にすべて押し付けて良しとする時代ではなくなっているから、今後こんなわけのわからん着物御殿は発生しないでしょう。
しないと思いたい。
家庭における介護の負担は重すぎます。

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